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立川女子高等学校

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スクール特集(立川女子高等学校の特色のある教育 #6)

家庭科は社会につながる学び!多様な進路に対応する「総合コース」

立川女子高等学校の「総合コース」は、大学・短期大学、専門学校、就職といった多様な進路に対応。カリキュラムなど、コースの特色を取材した。

同校の「総合コース」は、大学・短期大学、専門学校、就職といった多様な進路に対応。文系・理系に関わらず満遍なく学び、社会に出てから必要になる学力をしっかりと身につけて卒業できるようにサポートする。同コースの特色について、入試広報部主任の長江宣明先生と高2の生徒2人に話を聞いた。

「家庭科」は生きていく力を身につける重要な教科

「総合コース」は、1年次に基礎的な学習を重点的に行い、基礎学力の向上を目指す。中学校時代からの苦手意識が払拭できるように、細やかな確認を行いながら授業を展開。カリキュラムは、1年次に「作法」の授業が週1時間あるほか、家庭科を3年間で6単位履修することが大きな特徴である。「作法」の授業では、お辞儀の仕方、敬語の使い方、食事やお茶の作法など、日常生活の所作から日本文化まで、70畳ある作法室で実際に体験しながら学ぶ。家庭科は、被服室、調理室、試食室といった施設を活用して、実習メインで進められる。

「学習面では、基礎からしっかり固めていけるように、スモールステップで積み重ねていきます。カリキュラムは、家庭科を重点教科としているところが大きな特徴です。家庭科で学ぶことは、家庭生活にとどまらず、政治や経済、そして社会全体へと密接につながっています。家庭科は、人が生活することに深くかかわる教科なのです。ですから、社会人としても家庭人としても、生きていく力を身につけるためにも重要な役割を果たす教科だと考えています」(長江先生)

2024年度から、「もっとアートを!」をコンセプトにした「モットー・アート」という科目を3年次に新設。「ファーレ立川アート」をはじめ、文化芸術に触れる機会の多い立川という街で、地域とコラボレーションをしながら表現力や創造力を向上させていくという。

「モットー・アートの授業では、美術・音楽・書道・工芸から、自分が表現したい分野の作品を制作します。来年度から3年生が取り組むことになっており、美術科の教員と準備を進めているところです。自己表現をするための創作活動を通して、表現力や創造力を育み、自信に繋げ、総合型選抜などの入試にも活かされる経験になると考えています」(長江先生)

同校は、生徒一人ひとりの興味・関心や希望の進路に合わせた特別講座「Sプロジェクト」を土曜日に実施。実践女子大学、日本工学院八王子専門学校、東京エアトラベル・ホテル専門学校、国際製菓専門学校、吉祥寺二葉栄養調理専門職学校など、同校の周辺にある多数の専門学校や大学と連携し、希望制で受講することができる。開講される講座は生徒の意見も聞きながら進化しており、2023年度の後期からは、企業と連携した起業講座や保護者参加型の講座も設定。「Sプロジェクト」の講座や生徒たちの感想は、同校のホームページでも公開されている。

▶︎入試広報部主任 長江宣明先生

「総合コース」の生徒2人にインタビュー

Nさん 高2
Hさん 高2

――「総合コース」を選んだ理由を教えてください。

Nさん 中学生のときは勉強が苦手だったので、「特別進学コース」だとペースの速さや勉強量の多さが心配でした。「総合コース」は、ゆっくりと1つ1つ丁寧に教えてもらえると聞いたので、こちらの方が自分に合っていると思いました。実際に、基礎からしっかり学べていますし、先生は中学校で習ったことも覚えているか確認しながら進めてくれます。

Hさん 受験校を絞るためにいろいろな学校のホームページを見ましたが、立川女子の「総合コース」は基礎を重視したカリキュラムになっているところがいいなと思いました。最初は基礎をしっかりと学び、少しずつレベルを上げていく感じで、着実に基礎が身についていると感じています。

▶︎Nさん 高2

――学校生活について教えてください。

Nさん 登下校の時間も、友達とおしゃべりをしながら楽しく過ごしています。部活は写真部に入っていて、1年の後期には生徒会役員になりました。中学生のときも生徒会の仕事をしてみたいと思っていたましたが、ずっとやっている人がいたので諦めていました。高校では、成長できるよい経験になると思って役員になりましたが、活動はとても楽しいです。以前より自分から進んで物事に取り組めるようになり、積極性が出てきたと思います。

Hさん 女子校ならではの楽しい学校生活です。部活は吹奏楽部でトランペットを担当していて、ほぼ毎日活動しています。今は、11月の吹奏楽フェスタと12月の私立校定期演奏会に向けて練習しています。練習はたいへんですが、大勢の前で演奏するなど、貴重な体験ができて楽しいです。

▶︎Hさん 高2

――授業中や休み時間はどのような雰囲気ですか?

Nさん 女子だけだと、みんな気を遣わなくていいので楽しいです。素の自分を出せるので、友達との仲も深まります。

Hさん 男子の強い言葉などが苦手で、女子校に来たという人もいました。男子の目を気にしなくていいので、思ったことを発言できます。積極的な人が多く、みんなのびのびしていると思います。

――家庭科の授業ではどんなものを作りましたか?

Nさん 初めて巾着を作ったのですが、表面に刺繍をして楽しかったです。完成した巾着は、小物を入れて使っています。体育祭で使うはちまきも、家庭科の授業で作りました。

Hさん 布に刺し子をしています。手芸などに苦手意識がある人もいるかもしれませんが、みんなと一緒に作業するので楽しいです。刺し子が終わったら、これも巾着にします(笑)。以前作った巾着は、部活で小物を入れて使っています。 

家庭科の授業で作った巾着

――「作法」の授業ではどんなことを学びましたか?

Nさん 茶道の回に、お湯の温度について何度だと美味しいかということも学びました。紅茶の場合とは、美味しい温度が違うことなどが印象に残っています。

Hさん 作法室で実技テストがありました。正座の仕方や立ち上がり方、和菓子をいただく順序などをテストします。テストのときもしっかりできたので、どこかでそのような機会があったら自信を持ってできそうです。

――学校説明会で受験生の案内などをするTGSAの活動について教えてください。

Nさん 1年生のとき、友達がみんなやるので私もやってみようと思いました。スピーチは苦手だったのですが、受験生の前で話すうちに慣れてきて、以前より自信を持って話せるようになりました。

Hさん 校内を案内しているときに受験生や保護者と話す機会が多いので、コミュニケーション力がついたと思います。皆さんに喜んでもらえると嬉しいです。

※「TGSA (Tachikawa Girls Student Assistant)」は、学校説明会に参加した中学生や保護者の案内などを担当する課外活動(有志)。

――将来についてはどのように考えていますか?

Nさん 動物看護士を目指しているので、専門学校への進学を考えています。看護士になりたいという思いもあったのですが、犬を飼っているので動物病院へ行く機会があり、私も犬や猫などを助けられたらいいなと思うようになりました。 

Hさん まだ具体的には決まっていませんが、4年制の大学に進みたいと思っています。理系の方が得意なので、理系の学部で進路を考えているところです。

――「Sプロジェクト」ではどの講座を受講しましたか?

Nさん 看護士の講座を受講しました。看護士になるためには、勉強面で中学からの積み重ねが重要だと改めて感じました。後期には、動物看護の講座を受講します。

Hさん K-POPが好きなので、韓国語講座を受講しました。後期は生け花の講座を受講します。私は「Sプロジェクト」を通して、自分の趣味を見つけられたらいいなと思っています。生け花は、8回の受講で資格が取れるそうです。

「Sプロジェクト」生け花講座

――この学校のいいなと思うところを教えてください。

Nさん 親しみやすい先生が多いです。勉強の質問もしやすいですし、ちょっとした相談でも聞いてもらえます。 

Hさん 体育館が2階建てだったり、作法室があるなど、施設が整っているところがいいなと思います。教室の机を新しくしたときは、生徒たちの意見が取り入れられたそうで、高さが調節できて使いやすいです。

<取材を終えて>
同校は、2025年に創立100周年を迎える。100周年記念ビジョンマークは、多様な個性(百花)を花ひらかせる同校の学びと、生徒一人ひとりに合った進路や生き方を尊重する学校のあり方を表現しているという。伝統を大切にしながらも、2022年度から「Sプロジェクト」をスタートさせるなど、多様な個性を花ひらかせる環境がこれまで以上に整った。2024年度から「総合コース」でスタートする、芸術の授業「モットー・アート」にも注目したい。

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