知っておきたい受験用語

高校選びや入試に役立つ受験の基礎知識

ICT

ICT(Information and Communication Technology)は「情報通信技術」の略であり、IT(Information Technology)とほぼ同義の意味。パソコンやタブレット型端末、電子黒板などを教育に活用すること。

アクティブ・ラーニング

教員による一方向的な講義形式ではなく、学習者の能動的な参加を取り入れた教授・学習法の総称。学習者が能動的に学習することによって、認知的、倫理的、社会的能力、教養、知識、経験を含めた汎用的能力の育成を図ります。具体的には、発見学習、問題解決学習、体験学習、調査学習等を指すことが多く、グループ・ディスカッション、ディベート、グループ・ワーク等も有効なアクティブ・ラーニングの手法とされています。

アドミッション・オフィス入試(AO入試)

学力検査に偏ることなく、詳細な書類審査と丁寧な面接等を組み合わせることによって、受験生の能力・適性や学習に対する意欲、目的意識等を総合的に判定して合否を決定する選抜方法の一つ。

アドミッション・ポリシー

入学者受け入れ方針。各学校が、その教育理念や特色等を踏まえ、どのような教育活動を行い、どのような能力や適性等を有する生徒を求めているのか等の考え方をまとめたもの。入学者の選抜方法や入試問題の出題内容に、その方針が反映されます。

インターネット出願

インターネットを使い、願書の受付を行う方法。24時間受付であること、家から出願できるなどメリットも多いですが、書類等の提出や受験料の払い込みが必要なため、インターネットだけで手続きが完了するわけではありません。仮出願扱いとして、試験日当日にもう一度手続が必要な学校もあります。

インターネット発表

従来の掲示板や郵送だけではなく、インターネットを使い合格発表を行う方法。現在は、掲示板とインターネット、郵送とインターネットと併用する学校がほとんどです。ただし、インターネットだけで判断するのではく、掲示板や郵送物で確認するよう、注意を促している学校が多いのが実態です。

延納制度

私立校に合格しても、志望する公立校の合否がわかるまで、入学金の納入等の入学手続きを猶予する制度。

オリエンテーション合宿

入学当初、学校生活の基本的なあり方、学校が求める生徒像を確認し、学ぶための合宿です。また、教師・友人との親睦を深め、少しでも学校生活への不安を取り除いて学校生活をスタートするためにも行われます。

海外研修

「生きた英語」を体験・習得するために、多くの私学が海外での語学研修を行っています。ホームステイ、海外での寮生活、企業訪問、姉妹校との交換留学など形態はさまざま。英語への関心が高まるだけでなく、異文化体験を通して、相互の文化を理解する、また、自分自身を知るといった成果もみられます。

課外活動

学校で全生徒が行う活動として、学習指導要領などの法令等で定められていない活動。具体的には、部活動・クラブ活動・課外授業などです。生徒会活動や委員会活動、体育祭や文化祭等の学校行事、学級活動(ホームルーム等)は、学校が正規の教育課程として実施する活動であり、課外活動と称しません。

学習指導要領

文部科学省が、小・中・高等学校の各学校において、教科で教える内容について定める基準。国立・公立・私立に関わらず、すべての学校にあてはまる基準ですが、実際には公立学校への影響力が強く、私立・国立学校は、独自のカリキュラムや授業があるため、それほど強い影響力があるわけではありません。

カトリック校・プロテスタント校

キリスト教のミッションスクール。カトリック校は、教師の中に神父やシスターが、プロテ スタント校には牧師がいます。一般にカトリック校は、校則や躾に厳しいながらも、校風が穏やかで家庭的と称される学校が多く、プロテスタント校は、日曜礼拝を推奨している学校もあるのが特徴。一般に自由で明るい雰囲気の学校が多いといわれます。

帰国生入試

海外帰国生に対して設けられた受験枠で、別枠の入試を行う場合と、一般入試の枠内で行う場合があります。入学後は語学力を磨くための特別授業や、学習の遅れのサポートも。海外滞在期間や帰国時期など、出願資格は学校によって異なるので注意が必要です。

国際理解教育

グローバルな感覚・価値観で、他国と共生共存する大切さを養うための教育。英語など、語学教育に力を入れるだけでなく、異文化を理解するといった情操教育を行う学校が増えています。例として、総合学習の時間に外国人を招いた授業を実施したり、留学生の受け入れ、海外研修などがあげられます。

指定校推薦

推薦入学の方法の一つ。大学・短大・専門学校等が、指定した教育機関(指定校)に対し推薦枠を与え、指定校では進学を希望する生徒に対して選抜を行います。選抜された生徒に対して、大学等は、面接等の試験を行って合否を判定。日本では、私立大学と公立大学で多く実施されています。

習熟度別授業

生徒の習熟度に応じてクラス編成を実施し、学習の効率を上げようとする授業方法です。その教科が苦手だったり、理解に時間がかかる生徒には、基礎力の定着を図る授業を、反対に理解の早い生徒には、応用力も養うような授業を行います。数学や英語で、 この方法を採用する学校が増えています。

シラバス

各授業科目の詳細な授業計画。年間の計画を指すことが多い。

SGH(super global high school)

SGH(super global high school)は、グローバルな社会課題を発見・解決できる人材や,グローバルなビジネスで活躍できる人材の育成に取り組む高等学校等を認定し、質の高いカリキュラムの開発・実践やその体制整備を進める。

SSH(super science high school)

SSH(super science high school)は、将来の国際的な科学技術関係人材を育成するため、先進的な理科教育を実施する高等学校を対象に文部科学省が認定し支援する。

単位制

授業科目を単位と呼ばれる学習時間数に区分して修得していく方式のこと。授業科目ごとに取得できる単位数が決まっていて、卒業時に必要単位数がそろっているかどうかで卒業を判定することが多い。一方、各学年で教育課程の修了を繰り返すことによって学習していく方式を学年制と呼びます。

チーム・ティーチング

1つの授業を2人の先生が受け持つこと。1人が主軸となって授業を進め、もう一人が補助にまわります。この指導方法は、生徒一人ひとりの理解度に応じて指導することで、学力をつけていくことを目的です。英語の授業で取り入れている学校が多く、おもに外国人と日本人の先生のペアになっています。

適性検査

公立中高一貫校では、選抜の際に学力試験を行わず、かわりに面接・作文・抽選・調査書・適性検査などで総合的に選考します。適性検査では、読解力、資料の分析力、問題解決力、表現力や意欲を見られます。

特待生(優待生)制度

入学試験時及び入学以降の成績が優秀な生徒、またクラブ活動などで優秀な成績を修めた生徒に対して、学校が学費・入学金等の一部免除または全額免除をする制度。ほとんどの学校は、返済を義務付けていません。入試の段階で、特待生(優待生)枠として別に試験を行う学校もあります。

特待生(優待生)入試

学費の一部または全額を免除する特待生(優待生)の選抜を、入学試験時に行う入試方法です。入学試験の成績が、一定基準以上の優秀な志願者に対して、入学金や授業料を免除する特典があります。特待生(優待生)入試を受験し、特待生(優待生)の合格基準に達していない場合でも、一般入試の基準に達していれば、合格となる学校も多くあります。

内進生・外進生(内部生・外部生)

高校で外部から受験をして入学した生徒を外進生(外部生)、附属中学校など内部から進学した生徒を内進生(内部生)と呼んでいます。最近は高校募集を行わない完全中高一貫校も。高校募集がある学校でも、内進生と外進生の高校入学時は、学習の進度に大きな差がある場合が多いため、外進生と内進生を分離したクラス編成を行う学校が増えています。

附属校・系列校

大学名がついている学校のうち、内部進学ができる可能性が高い学校を一般的に「附属校」と呼びます。それに対し、大学の関連校でありながら、内部進学者でも試験などの制限が課せられている学校を「系列校」と呼びます。大学名が校名に付いていても、その大学へ進学する内部生が多いとは限りません。

PBL(problem based learning)

問題解決学習法。学習を能動的なものとみなし、知識の暗記に代表される受動的な姿勢を脱却し、自ら問題を発見し、解決していく能力を身につけていくことに本質を求める学習法。

偏差値

大手予備校や進学塾の模試などを受けた際、その模試を受けた受験生の中で、自分がどの程度の位置にいるかを計る数値です。そのため、集団が変われば、偏差値も変化します。絶対的な数値とはいえず、あくまでも目安として考える数値といえます。

募集要項

各学校が、募集人員・試験日・試験科目・合格発表日・入学手続きなど入試に関する情報を集めたものです。多くの学校は、学校案内パンフレット等で、募集要項と一緒に、教育目標やカリキュラム、学校生活などの情報を発信しています。これらは、学校説明会や入試説明会などで入手することができます。

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