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スクール特集(目白研心高等学校の特色のある教育 #8)

2027年度、アジアも視野に入れてグローバルマインドを育成する新コース始動

目白研心高等学校は「Super English Course(SEC)」を刷新し、2027年度から「グローバルコミュニケーションコース(GCC)」がスタート。刷新の経緯やコースの特色を取材した。

目白研心高等学校は「Super English Course(SEC)」を刷新し、2027年度から「グローバルコミュニケーションコース(GCC)」がスタート。これまでに培ってきた「英語の目白」の教育力を最大限に活用して英語力やコミュニケーション能力を伸ばしつつ、国内のみならず海外での進学や活躍を視野に入れたグローバルな人材の育成を目指す。新コースの特色について、校長の吉田直子先生に話を聞いた。

新コースではグローバルマインドを重視

同校では1993年に国際コース、1998年に英語コースを設置し、早くからネイティブ教員の授業を取り入れるなど、グローバル化を見据えた教育を行ってきた。2014年には、英語での対話力を持った生徒を育てるコースとして、「Super English Course(SEC)」がスタート。カリキュラムにニュージーランドでのターム留学を組み込み、海外大学進学へのサポートなども行ってきた。しかし、時代は大きく変わり、ますますグローバル化が進展し、求められる力も変わってきている。そのような中で、コースの刷新を決断したという。

「グローバル化がさらに進み、今は英語のスキルそのものよりも、グローバルマインドが重要になってきたと感じています。英語がペラペラでなくても、発音が悪くても、ツールとして英語が使えれば活躍の場はあるのです。逆に、英語のスキルが高くても、自分の意見をしっかりと発信できなければ、世界で認めてもらうことは難しいでしょう。もちろん、英語をツールとして使うための英語教育もしっかりと行いますが、非認知能力や広い視野を養い、グローバルマインドを育てる教育をこれまで以上に行っていくのがGCCの特色です。世の中にある課題を自分で発見し、自分なりに解決策を見出してプレゼンできる力を身につけ、それを躊躇なく行動に移せるようになってほしいと考えています」(吉田校長先生)

SECをつくった当初は、英語を使って世界で活躍できるように育てていきたいという思いで、コース名にEnglishを入れた。しかしコース改変について3年ほど前から検討する中で、コース名にEnglishが付いていると、受験生や保護者は英語教育に大きく期待する傾向があるという意見が多く出たという。新しいコースは、期待してほしいのは英語教育だけではないという思いを込めて、「グローバルコミュニケーションコース」と名付けられた。

「グローバル化した世の中では、何かを発信できる力、問題を解決できる力が必要とされます。多様な文化的背景を持つ人々と平和な世界を作るために、社会に貢献したいという気持ちを持って行動できる生徒を育てるコースにしたいと考え、コース名からEnglishを外しました。GCCでは、英語圏だけでなく、アジアにも目を向けて様々な問題について考えさせたいと思っています。ですから、高校1年次のニュージーランドターム留学、2年次のアジアでの探究型修学旅行が必修です。修学旅行先としては、台湾を予定しています。常に侵略などの脅威にさらされているので、台湾の方たちはお金や土地、家などは奪われる可能性があるけれど、子どもに与えた教育は奪えないと考えていて、とても教育熱心です。同じ年代の若者がどんなことを考え、どんなことを学んでいるのか、未来へどんな希望を持っているのかなどを知るために、現地で意見交換しながら刺激を受けてほしいと思っています」(吉田校長先生)

▶︎吉田直子校長先生

3年間継続して取り組むGCC探究

GCCでは、SECで実績のあるプログラムは継承し、これまで以上にグローバルマインドの育成につながるプログラムにブラッシュアップしてカリキュラムが組まれている。

「SECで行ってきた授業の中にも、グローバルコミュニケーション力や発信力を鍛えるために有効だと実感しているものがあるので、それらは引き続き行っていきます。例えば、『Newspaper English』は、英字新聞を読み比べて報道の仕方の違いを知ったり、生徒自身が関心を持って選んできた記事を順番に紹介しながら、メディアリテラシーを身につける授業です。『世界事情』では、紛争が起きている国などを取り上げ、問題の根っこはどこにあるかたどり、解決策を考えます」(吉田校長先生)

非認知能力や広い視野を養い、グローバルマインドを育てる教育として重視しているのが探究授業だ。

「SECでは、Genius Hourという探究授業を行っていますが、それをブラッシュアップさせて、3年間継続して行うのがGCC探究です。自分が興味を持った分野で課題を発見し、解決する方法を考察して発表しますが、日本語でも英語でもかまいません。有効な手段を使って訴える力を育むために、SECでも取り組んできた『Presentation and Facilitation』もさらに強化させて、ファシリテーターの大切さなども学んでいきます。在学中に、外部で行われているスピーチコンテストなど、何らかのコンテストにエントリーするのも必須です。スピーキングの指導も徹底的に行うために、Public Speakingなども授業に組み込んでいます」(吉田校長先生)

国内&海外大学へのW合格も可能

進路について保護者や生徒たちから話を聞くと、「海外」と「国内」という枠にとらわれ過ぎているように感じるという。ほとんどの人は、海外大学か国内大学のどちらかに絞って進路を考えるが、GCCでは海外大学と国内大学のW合格を目指すことも可能だ。

「本校ではUPPA(海外協定大学推薦制度)を利用できるので、グローバル併願ができます。グローバル併願の流れとしては、まず、どんな分野を学びたいか考え、それが学べる大学はどこなのか、国内だけでなく海外も含めて調べます。例えばマレーシア、台湾、カナダ、日本で見つかれば、その中から選べばよいのです。UPPAを利用できる大学があれば、英米を含む9か国にある大学に、最大6大学まで併願できます。UPPAは、アメリカの大学進学希望者を対象としたSATやエッセイなしで、推薦入学できるプログラムです。合格すれば入学の権利は3月末まで有効なので、国内大学の結果を待って、最終的にどこに進学するか決めることができます。出願に必要な英語力は授業の中でしっかり伸ばしますし、GCCの場合、国内大学は総合型選抜での受験がメインになると思うので、国内大学と海外大学の受験対策を分けて考える必要がないのです。探究活動や外部コンテストなどでの実績が、海外大学と国内大学のW合格につながっていきます」(吉田校長先生)

2026年度には、英語に強い理数系を育成する「グローバルサイエンスコース(GSC)」がスタートした。2027年度からは「特進コース」「総合コース」「グローバルサイエンスコース」、そして新たに「グローバルコミュニケーションコース」が加わって4コース制となる。

「GSCは英語にも力を入れつつデータサイエンスを学べることや、シンガポールで都市開発の探究をするプログラムなどに魅力を感じる中学生が多いようです。初年度から多くの受験生に関心を持っていただけて、たいへん嬉しく思っています。GCCでは、偏差値やテストの点数にこだわらず、人間として成長できるように、数値には表せない力を伸ばしていきたいと考えています。将来、多様な文化的背景を持つ人々と一緒に仕事をしてみたい、アジア圏で暮らす若者のマインドに触れてみたいという思いがあれば、最初から英語がペラペラである必要はありません。GCCがグローバル教育のスタート地点だと思って、海外経験などがなくても臆せずにチャレンジしてほしいです」(吉田校長先生)

<取材を終えて>
グローバル化が進み、英語圏以外の人たちと仕事をする場面も増えてきている。そのような場で活躍するためには、やはり英語力だけではなく、多様な文化や世界情勢を理解した上でコミュニケーションが取れる力が必要になるだろう。新コースは、「英語の目白」として培ってきたノウハウを活かしつつ、将来アジア圏の人々と協働することも視野に入れたカリキュラムになっている点にも注目していただきたい。

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