私立高校

共学校

せいじょうがくえん

成城学園高等学校

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学校詳細

建学の精神、教育理念

生徒一人ひとりの力を引き出し、伸ばしていく

1917年、教育者の澤柳政太郎が設立した成城小学校。「自学自習」「自治自律」という教育理念は、創立100年を越えた現在も成城学園の核である。設立当時の生徒数は、1年生と2年生合わせてわずか32名。しかし、子供たちの自発的な活動を重視する教育方針が保護者に受け入れられ、設立から10年で、中学校、高等学校、大学を擁する総合学園へと発展した。創立当初から澤柳が注力していたのは「生徒一人ひとりの力を引き出し、伸ばしていく」という教育理念。この理念をもとに「個を磨き、互いに高め合う教育」「主体的な学習者を育てる教育」「真の教養と生きる力を培う教育」「独立独行の基礎を築く教育」「地球市民を育てる教育」という5つの教育ポイントを軸に置いた指導をしている。一人ひとりの生徒が「真・善・美」の調和を高め、自分の適性を見極め、未来を切り開く力を発揮できるように、教師たちは力を注いでいる。

教育の特色

独自のプログラムによる成城学園の英語教育

成城学園の教育の3本柱は「国際教育」「理数教育」「情操教育」。「国際教育」では、主に英語を強化。同校は独自のプログラムを基にした英語教育を行っている。英語の「キャン・ドゥ・リスト」を作成し、リスニングとスピーキングをe-Learningでの自宅学習で補強するなど「聞く・話す・読む・書く」の英語4技能を総合的に学習。また高2、高3ではドイツ語とフランス語の選択科目、自由研究ではドイツ語とフランス語の会話講座など、言語を通して社会・文化・歴史的背景を学ぶ教育も行っている。「理数教育」では、理系学力のアップだけでなく論理的思考力を身につけることも意識させた授業を展開。「情操教育」では、創造力をより高めるために、生徒たちの企画、創作、発表の場を多く設けている。中学1年から高校1年までは国語・数学・英語の3教科の基礎学力の定着を目指し、高校2、3年は進路別の3コース制に合わせて、生徒自身が望む進路を選択できるシステム。特筆すべきは実技課目の充実ぶりだ。実技課目の専任教師が多く、生徒たちは技術家庭、美術、書道などの専門的な知識を学び、本格的に実践できるように学習の場が整備されている。

施設設備

STEAM教育を実現する万全の設備

2016年に中高一貫新校舎、続けて高校の旧校舎を改修し、芸術棟と理科実験室のある南棟も2017年春に竣工。2018年にはグラウンドも人工芝になり、現在の成城学園中学校高等学校が完成した。校舎の特徴は「自由な空間」。生徒のコミュニケーション力を高めるために、エントランス広場、地下1階のコリドー、各フロアにラウンジ、ウッドデッキテラスを配置。カフェと隣接した図書室は室内に職員室へと直結した階段があり、生徒が図書室から先生に質問ができる環境になっている。同校は、文部科学省がSTEAM教育(Science、Technology、Engineering、Art、Mathematicsの頭文字を組み合わせた教育概念)を推進する以前から、これらの学習に力を入れており、それは施設設備に表れている。外国語の授業で使用する「グローバルゾーン」8つの実験室を配した「サイエンスゾーン」美術、書道、音楽、デッサン室に分かれた「芸術棟Ⅰ、Ⅱ」など、実技系の設備は万全だ。また、新校舎建築にあたり、多くの樹木を伐採したが、伐採した樹木を残すために、中高新校舎北側に約1000㎡の森「100年の森 Memori」を建設。生徒たちの憩いの場となっている。

学校行事

60年続く伝統行事「海の学校」「山の学校」

中学校で「海の学校」(1年生)、「山の学校」(2年生)、「ブリティッシュヒルズ英語研修」(3年生)を体験。「海の学校」は、毎年夏に千葉の冨浦で行われる全員参加による水泳訓練と命の教育。ライフセービング実習は、成城学園高等学校ライフセービング部のサポートで行っており、高校生は中学生の指導をしながらライフセービングの実習力を高めていく。「山の学校」は、北アルプスの槍ヶ岳、白馬岳、唐松岳へ縦走登山。経験豊かなガイドや先生の本格的な指導のもと、しっかり準備をして臨む。これらは同校の学校行事の中でも60年続く伝統行事だ。「ブリティッシュヒルズ英語研修」は、24時間英語漬けの体験学習。ほかに、全学年が自由に参加できる、修学旅行の代わりの課外教室。中高6学年で行う飛翔祭(体育祭)がある。文化祭、体育祭共に、生徒が実行委員としてプログラムを決定する生徒主体の行事となっている。

部活動

好きなクラブ活動をノビノビできる最高の環境

文化部、スポーツ部ともに多種多様なクラブ活動があり、同校の方針として中高共にスポーツ推薦はない。中高6学年がともに協力して楽しく活動をするのが、同校のクラブ活動のポリシー。全国優勝などの目標を掲げ、全国区のクラブに押し上げることを目標としないため、プレッシャーのない環境で、好きな部活動をノビノビ体験できるのが特徴だ。各部でOBOGのサポートもあり、中高大の生徒がひとつのクラブ活動を通して交流する場が持てる。

進路指導

生徒の多様な進路を全面的にサポート

同校は「生徒一人ひとりの力を引き出し、伸ばす教育」を教育理念としているため、進路指導でも、各生徒の得意分野、個性、目標を見極めて、希望の進路が実現できるよう、教師がひとりひとりとしっかり向き合ってサポートしている。成城大学への進学率は例年50~60%程度で、ほとんどの生徒が希望の学部学科への進学を実現。成績順に学部を決定せず、生徒の目標に沿った学部への進学が可能なため、大学進学後も学習意欲がそがれることはないだろう。高2になると進路希望別に「主に成城大学への進路希望/Aコース」、「主に他大学文系への進路希望/Bコース」、「主に他大学理系への進路希望/理数コース」の3コースに分かれる。Aコースは、成績が基準をクリアしていれば成城大学に進めるため、高2から幅広い教養を身につけられるプログラムが受講できる。語学を学べるプログラムがあれば、株の講座や簿記講座など、実に多彩だ。B、Cコースはそれぞれ文系、理数系の受験に必要なカリキュラムを組み、安心して受験勉強に臨める仕組み。また指定校推薦枠も豊富だ。成城大学のOBOGにアドバイスを受ける機会を作り、成城大学の学長や教授が保護者と話す機会を設けるなど、キャリア形成に必要な学びや講習も積極的に行っている。

その他

2019年からイギリスの名門校への長期留学がスタート

教育の3本柱のひとつに「国際交流」を掲げる同校は、留学制度も充実している。中学はオーストラリア短期留学のみだが、高校になると留学の選択肢が広がり、アメリカ・マクダナ校との交換留学、ジェイセラ校への長期留学、カナダ短期留学に加え、2019年からイギリスのブレコン校への長期留学も新たに整えた。留学先はいずれも名門校。安全で質の高い留学により、グローバルな価値観を育むことができると好評だ。また情報教育にも力を入れており、生徒全員にタブレットを配布。授業ではプロジェクターとタブレッとを利用してIT時代に適応できる能力を育成。高2・高3の選択授業内では、ウェブデザイン、アプリ開発、映像制作をグループワークで学ぶなど実践的スキルの習得も行っている。