私立中学

女子校

しながわえとわーるじょし

品川エトワール女子高等学校

この学校をブックマークする

デジタルパンフレット

スクール特集(品川エトワール女子高等学校の特色のある教育 #8)

ダンス部とバレーボール部に注目! チームで勝利を目指す中で磨かれる力

2年連続で全国大会出場権を獲得したダンス部や強化3年目となるバレーボール部など、部活動への注目度が高まっている品川エトワール女子高等学校。各部の目標や成長を取材した。

品川エトワール女子高等学校では、日々の学習や課外活動、教育プログラムを通じ、多様な価値観や考え方に出会う機会を多く設けている。中学生の体験入部を随時受け付けているクラブの中からバレーボール部とダンス部について、秦正明先生(バレーボール部顧問・監督)と図子まりな先生(ダンス部顧問)、各部の生徒に話を聞いた。

強化3年目を迎えたバレーボール部の成長

2022年に秦先生が顧問となり、強化3年目に入ったバレーボール部。部活体験会を通して、スポーツ特待生の選考なども行っている。

「今の目標は、関東大会の東京都代表になることです。練習場所などもやりくりしながら、今の環境でできることに取り組んでいます。土日は他校へ練習試合に出かけて、その分平日をオフにすることも多いです。今は、難しいことをやるより、ミスを少なくしたり、当たり前のことを当たり前にできるようになることに重点を置いています。40年という監督歴の中で心がけていることは、最初から結果を求めず、段階を経て取り組んでいく段階別指導です」(秦先生)

日々の練習の積み重ねなどの「プロセス」を重視することで、「結果」がおのずと付いてくるという事を学んでほしいと秦先生は語る。

「チームスポーツは、個人が成功することより、チーム全体の流れやリズムが揃ってつながりが作れるかが大切です。今は1年生が中心のチームなので、勢いはあるけれど雑なところがたくさんあります。それを実感してもらうために、雑なプレーのせいで負けるという経験をあえてさせました。バレーボールは、攻めから守り、守りから攻めという繰り返しです。攻めたら攻めっぱなしになっては、ポトンとボールを落とされて負けてしまいます。夏季大会はブロック1位に手が届きそうだったのに、雑なところが出てしまって結局3位に終わりました。みんな悔しくて泣いていましたが、負けたからこそ私が言っている意味がわかったと思います。自分たちで実感できてこそ、変わることができるのです」(秦先生)

夏季大会で悔しい負け方をした部員たちは、9月の大会では成長した姿を見せてくれたという。

「9月には第7支部大会がありましたが、決勝で優勝候補を破って優勝することができました。我慢して踏んばって粘ることが、次のチャンスを作ると気づくことができたのだと思います。夏の負け方があったからこそ耐えることができ、成長を感じました」(秦先生)

▶︎秦正明先生(バレーボール部顧問・監督)

チームスポーツで大切なコミュニケーション力

6月の関東大会に向けて、新人戦や春の大会に勝ってシード権が獲得できるように、日々練習に励んでいる。バレーボールなどのチームスポーツでは、コミュニケーションが大切だと秦先生は語る。 

「チームで行うスポーツでは、自分の考えをしっかり言えることが望ましいと考えています。試合中でも何気ない会話が重要な役割を果たすので、黙ってしまう受け身の人が1人いると、そこで流れやリズムが途切れてしまうのです」(秦先生)

部活動を通して、失敗から気づきを得て、修正できる力を身につけて卒業させたいと秦先生は考えている。

「例えば、保育士になったら、保護者から厳しい意見を言われることもあるでしょう。そのようなときに、落ち込んでしまうのではなく、何かに気づいて、考えて、そして行動して乗り越えていけるような、生きる力を身につけさせたいと考えています。新入部員に期待することとしては、1番はやる気です。そして、身長や運動神経などの身体面とメンタル面の強さ。実績は、過去より未来につけばいいと思っています」(秦先生)

バレーボール部の部員にインタビュー

Kさん(部長 キャリアデザインコース2年生)
Mさん(副部長 保育コース1年生)

▶︎Kさん(写真左)とMさん(同右)

――この学校を志望した理由を教えてください。

Kさん 中学でバレーボール部に入っていたので、バレーボール部がある高校を探して、何校か部活体験をしてここに決めました。

Mさん 私も中学からバレーボールをやっていて、将来の夢が保育士なので、保育コースがあってバレーボールができる学校を探して決めました。

――練習はどんな雰囲気で行っていますか?

Kさん 厳しい練習でもしっかり説明してくれるので、納得して取り組めます。体力的に辛いときもありますが、関東大会に出てプラカードを持って行進する姿をイメージして頑張っています。先輩と後輩の礼儀などは大切にしていますが、オフのときは雰囲気も和んで楽しいです。

Mさん 体力的にはきついときもありますが、チームで話し合いながら楽しく練習できています。改善に向けていろいろな意見が出たときは、それぞれの視点で問題解決の方法を考えていきます。疑問に思ったことがあれば、先生にも質問しやすい雰囲気です。練習が辛いと感じたときはみんなも辛いと思うので、自分だけが辛いわけではないと思えば頑張れます。

――夏季大会での敗因についてどのように振り返りましたか?

Kさん 最後は、みんなの気持ちが切れて負けてしまいました。チームがバラバラになってしまったので、個人主義ではなくチーム主義になるように、お互いに声を出してボールを取りに行くなど、チームでつなげる練習をしています。最近は、粘りがでてきたと感じます。

Mさん セットも多くなってしまったので疲れも出てきて、決められるはずのところで決め切れなかったり、取れるはずのレシーブが雑になってミスが多くなってしまいました。チームのみんなで反省点を出し合い、雑なミスが出たら先輩後輩に関係なく、言い合うようにしています。

――将来についてどのように考えていますか?

Kさん キャリアデザインコースは、興味や関心に合わせて選べる自由選択科目があるので、授業を受けながら進みたい分野について考えていきたいと思っています。体を動かすのが好きなので、総合体育の授業が楽しいです。

Mさん 自分が通っていた保育園の園長先生に憧れて、保育士になりたいと思うようになりました。園長先生のように、褒めたり叱ったりしながら、子どもを成長させられる保育士になりたいです。

――受験生にメッセージをお願いします。

Kさん 自分から積極的にコミュニケーションを取ろうとしてくれる人が入部してくれたら嬉しいです。遠慮して言わないより、思っていることを言ってくれた方が、チーム全体が成長できると思います。

Mさん ミスが続いたときなど、雰囲気が暗くなってしまうこともあるので、明るくチームを盛り上げてくれる人が入ってくれたら嬉しいです。

全国大会入賞を目指すダンス部

全国大会に出場する機会も年々増えて実績を重ねているダンス部は、全国大会での入賞を目指して練習に励んでいる。

「今は、11月の大会に向けて2チームで練習しています。ストリートダンスに特化した『HIGH SCHOOL DANCE COMPETITION』はスモール部門に出場しますが、全国大会(ファイナル)への進出がとても難しい大会です。『ダンスドリル秋季競技大会』には、バレエやジャズの基礎を多く取り入れた作品で出場します。こちらは技の正確さが評価されるので、それぞれジャンルが違う大会です。昨年は、メンバーがかぶっていたので無理をさせてしまいました。今年はかぶらないようにチーム編成したので、昨年より上位を目指します」(図子先生)

ダンスはどの学校もうまいが、技術面以外で差が出るのは人間性やチームワークだと図子先生は語る。

「作品をよりよいものにするためには、練習の質をよくすることも大切です。時間はいくらでも費やせますが、体は限界があります。夏休み中は1日使えるのでみっちり練習しますが、普段は3時間に凝縮して、時間になったら終わるというルールを守りながら練習しています。時間の大切さを学ばせることも、部活動の役割だと思っています。挨拶や礼儀、言葉使い、感謝の気持ちなど、当たり前のことを当たり前にできるように、学校生活のレベルを上げることも必要です。大会のときだけ応援されるのではなく、日々応援され続ける部活になることが、全国大会入賞にもつながると考えています。ダンス部での経験を通して、学校を卒業した後、どこでも通用する女性になってほしいです」(図子先生)

▶︎図子まりな先生(ダンス部顧問)

ダンス部の部員にインタビュー

Tさん (部長 国際キャリアコース2年生) 
Hさん (副部長 国際キャリアコース2年生)

▶︎Tさん(写真右)とMさん(同左)

――この学校を志望した理由を教えてください。

Tさん 留学できる学校を探していて、7歳からダンスをやっていたので、ダンス部にも興味がありました。コロナ禍でダンスは中断して中学では3年間テニス部だったので、ブランクがあって不安もありました。体験会に参加してみたら、マンツーマンで先輩が教えてくれて雰囲気がとてもよかったです。目標に向かって全員で頑張っている姿を見て、私も頑張りたいと思ってこの学校を受験しました。

Hさん 私は4歳からダンスをやっているので、世界で通用するダンサーになりたいという思いがあります。国際キャリアコースのカリキュラムが魅力的だったので、ダンス部の体験会に参加しました。学校や部活は雰囲気が大事だと思っているのですが、明るくて、みんなが1つになって取り組んでいるのが楽しそうだったので決めました。

――部長や副部長として難しいと感じることはありますか?

Hさん 練習中は、動きを揃えたり、移動でぶつからないようにするにはどうするのがベストか、時間配分や踊り方など、いろいろな判断が必要になります。全体を見て一番適した選択をして、指示を出さなければならないので難しいです。みんなの動きを見ることが大切ですが、見ているだけだと自分と向き合う時間が少なくなります。自分のことには部活以外の時間を使って、部活のときは全体を見るようにしています。

Tさん 謙虚さや言われたことを受け止める力を育むことが、私も含めてみんなの課題だと思います。負けず嫌いだったり、プライドがあると、言われたことを素直に受け入れることができません。言う方も強く言いすぎると受け入れてもらえないので、お互いが謙虚さや素直さを忘れないようにすることが大切です。私も、気持ちが入りすぎるとそうできないことがありましたが、最近は気をつけられるようになりました。

――部長として心がけていることはありますか?

Tさん ダンス部のモットーは、意見を言いやすい環境を作ることです。いい意味で先輩と後輩の上下関係がありつつ、ダンスのアドバイスは後輩からも言い合える雰囲気が代々受け継がれています。今後も受け継いでいけるように後輩に伝えることが、先輩としての役割でもあると思っています。そして、大会の時に限らずいつも応援したいと思ってもらえる部活になることが一番の目標です。ダンスをしているときだけでなく、常にダンス部として見られているという意識を持ちつつ学校生活を送っています。

――先生からかけられる言葉で印象に残っていることを教えてください。

Tさん 「当たり前のことを当たり前にやる」です。当たり前にできていそうなことも、ちょっとでも気を抜いたらできません。当たり前にできるようになったら、変わることができたという実感もあります。私たち自身がそういった姿をしっかり見せれば、1年生にも受け継がれていくと思います。

Hさん 先生は大会の前などに、「信じて付いてきて」と言ってくれます。いつも言われる度に、その言葉が力になっています。

――将来についてはどのように考えていますか?

Tさん フライトアテンダントになりたいという思いがあったのも、この学校選んだ理由の1つです。いろいろな国の文化を知ったり、日本のいいところを他国に伝えたいので、フライトアテンダントになりたいと思うようになりました。礼儀や感謝の気持ちを常に忘れずに、日本人の代表として海外でも通用する人になりたいです。

Hさん 具体的にはまだ決めていませんが、ダンスなどの表現を通して、人を幸せにできる仕事がしたいと思っています。ダンスや歌、演技など、人の前に立って何かを表現したいです。

――受験生にメッセージをお願いします。

Hさん 全国大会出場などの実績を残せるようになってきたので、ダンスが未経験だと入りづらいと思うかもしれませんが、ダンスの経験はあまり関係ありません。ダンスにかける思いや熱量を持っていることが大切だと思います。ダンスを楽しむ気持ちがあり、本気で3年間やっていきたいと思う人が入部してくれたら嬉しいです。

Tさん 経験よりも、3年間やり続ける気持ちとダンスにかける思いが大切です。3年間はあっという間ですし、3年間続けたらかけがえのない時間になります。私は留学がしたくてこの学校を選びましたが、ダンスの大会に出たいので1年間の留学はしないことにしました。2週間のホームステイに行ったとき、全国大会とかぶってしまい出場できなかったのです。出場できない悔しさの方が大きかったので、留学よりダンスを優先させることにしました。留学は、卒業してからも行くチャンスはあります。高校3年間は一生に一度なので、大会を選ぶことに後悔はありません。毎日ダンス部で過ごすといろいろなことがありますが、乗り越えると将来につながる経験になると思うので、私はとても充実した学校生活を送れています。 

<取材を終えて>
留学したくて同校に入学したのに、留学よりダンスを優先させることにしたというTさんの話が印象的だった。Tさんの言うように、高校3年間にしか出来ないことがある。インタビューした4人はそれを見つけることができ、チームとして活動する中で大きく成長していることが伝わってきた。

  • この学校をもっと詳しく知る
  • スクール特集トップに戻る

この学校へのお問い合わせはこちら

  • デジタルパンフレット