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関東国際高等学校

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スクール特集(関東国際高等学校の特色のある教育 #5)

授業の成果が見える「世界教室2019」開催

日頃の学びの成果を知ってほしいと、オープンキャンパスの一環として初めて開催する「世界教室2019」。世界教室とは一体どのようなものなのだろうか。そして、同校の教育とは?

21の国と地域にパートナー校を持つ関東国際高等学校は、英語以外に6つの言語が学べる特徴ある高校だ。今回初めて開催される「世界教室2019」では、日頃の学びの成果が展示される。世界教室とは、そして同校の教育とは? 副校長の黒澤眞爾先生に聞いた。

英語以外に6つの言語を学べる外国語科

同校の特徴は、英語だけでなく、中国語、ロシア語、韓国語、タイ語、インドネシア語、ベトナム語をしっかり学べるコースがあることだ。各コースともネイティブの先生が在籍し、1年生では週5時間、2年生になると週6時間の選択言語の授業を行う(英語も同時間数の授業)。高校2年生ではホームステイを含む3週間の現地研修のほか、希望者には長期の交換留学制度もあり、言葉だけでなく実際に現地での生活を体験し、より深くそれぞれの国を知り、理解できるようになる。卒業までに国際的な外国語のコミュニケーション能力の指標であるCEFR(セファール)のA2〜B1レベル*、コミュニケーションが取れるレベルに到達することを目標にしており、将来、世界で活躍できる人材を育てている。

* CEFR B1:仕事、学校、娯楽で普段出会うような身近な話題について、標準的な話し方であれば主要点を理解できるレベル

「世の中には6,000を超える言語があります。ですから、生徒たちにはもっと自由に言語を選んで欲しいと思っています。元来、生徒たちは新たな学びを吸収できるすばらしい能力を持っています。英語だけでなく、さまざまな言語に取り組み、いろいろな世界を知ってどんどん吸収し、我々の知らない世界に羽ばたいていける。そんな可能性を秘めています。20年後、30年後を考えたとき日本国内も様変わりしていると思いますし、少子化もさらに進み、日本人だけの社会ではなくなっているかもしれません。そう考えたときに高校または大学の時代に、どこで教育を受けるかというのはもっと多様でいいと考えています。海外を選択した時、もちろん英語で授業を受けることも可能ですが、やはり現地の言葉で勉強することによって、さらに深い学びが可能になります」(黒澤先生)

▶︎副校長 黒澤眞爾先生

21の国と地域のパートナー校を持つ同校の強み

「世界につながる教育の実践」を教育目標としている同校。世界教室プログラムとして、現在21の国と地域にパートナー校がある。パートナー校とは交換留学制度を設けており、約10か月、希望者が海外に留学することができる。また、パートナー校から東京校への留学受け入れもある。長期の留学では、言葉だけでなく歴史や習慣なども身につけることができ、深くその国を知る貴重な体験につながっていく。この秋にはタイに3名、ベトナムに2名、オーストラリアに5名、イタリアに1名がパートナー校に長期で留学する。また、ルーマニア、タイからそれぞれ1名を受け入れるという。

「世界教室プログラムは本校の国際教育の一環としての交流プログラムです。“世界とつながる”というのが学校のモットーですが、それを教科学習の枠を超えて実体験、具現化してもらう交流教育活動で、1997年から始めています。世界教室の中心的な活動として“世界教室国際フォーラム”という巨大なプロジェクトがあります。これは、パートナー校の代表生徒が一同に会し、2週間、寝食を共にするのですが、これを毎年秋に1回開催してきました。日本開催は隔年。その他の年はパートナー校の開催となっています。今年はルーマニアで開催されます。アジェンダを一つひとつ決めて、共通の課題に付いて認識、ディベーションをしていくという活動です。今は教育プログラムとして学校の中に根付いています」(黒澤先生)

大学の授業を聴講できる「高大連携ブリッジ授業」

同校では15の大学の協力で「高大連携ブリッジ授業」を実施している。これにより生徒たちは提携している大学の授業やゼミなどに参加し、知識の幅を広げている。3年生になると半分ほど、近隣語のコースの生徒はほとんどが大学に行っているという。

「3年間の学習のまとめとして、校内プレゼンテーションコンテストというものがあり、生徒たちはそれぞれテーマを設定し、それについて調べ、分析し、まとめ、プレゼンテーションします。その過程で、この高大連携ブリッジ授業は大きな役割を果たしています。言葉はある程度できるようになり、コミュニケーションレベルまでいくとしても、学んだ言語をどうやってアカデミックな活動につなげるか。この部分については高校の授業では扱うことができません。それを大学の授業に参加する中で少しでもアカデミックな部分の入口に触れてもらえればと思っています」(黒澤先生)

プレゼンテーションのテーマはユニークだ。これまでの授業やホームステイの経験で気になった素朴な疑問がテーマになっている。例えば「笑わないロシア人」「中国人はなぜ声が大きいのか」「ロシア人はなぜ太っているのか」などなど。プレゼンテーションは大学の先生が審査員となって審査する。厳しい指摘もあるそうだが毎回「面白い」と興味を示してくれるという。今回グランプリを受賞したのは「漢越語**でつなぐ日越関係」をプレゼンしたベトナム語の生徒だ。3週間のホームステイでできた友達など数百人にSNSでアンケートを取り、分析し、まとめた。このリサーチ方法もブリッジ授業の過程で教わったという。

**漢越語:ベトナム語における漢語・漢字語の語彙

生徒たちの学びの成果を肌で感じる「世界教室2019」

これらの日頃の成果が見られるのが「世界教室2019」だ。各科コースの紹介展示やパートナー校のパネル展示、学んだ言語を使ってのプレゼンテーション、各言語ミニレッスンなどプログラムは多数。同校で学べる国々の食文化も楽しめる。英語以外にどんな言語があるのか、自分はどの言語を学びたいのか、そのヒントを見つけることができるだろう。

「学校が世界とつながっている。この学校にいること、この学校で学ぶことがどんどん世界とつながっていくということを実体験していただきたいと思っています。言語を通して、外国語を学ぶことを通していろんなつながり方があります。当日オープニングセレモニーでタイに留学している生徒とインターネットでつなぐ予定です。実際のタイでの生活を垣間見ることができるでしょう。これが入学した2年後、3年後の姿なのです。なんら特別な生徒ではありません。でも、ここまでのことが可能になるんだということを多くの方々に実感していただきたいです」(黒澤先生)

卒業後は海外の大学へ。国内有名大学の指定校推薦も

卒業後、およそ10%の生徒は海外の大学に進学している。アジアの大学への進学も積極的だ。この傾向はさらに増大するという。海外の大学の情報はパートナー校である21の国と地域の学校から集めている。受験校選びは世界中の大学になるため、自分が学びたいことを実現できる大学はどこか、とことん突き詰める必要がある。もちろん、進路指導は個別に行われる。

国内での進学を見てみると、同校の進路戦略は指定校推薦が核となっている。高校としては珍しい言語コースを持つ同校は、有名大学をはじめ、150以上の大学の指定校となっている。今後も推薦枠を増やし、卒業後の進路を保証したい考えだ。

「本校のベトナム語コースの第1期生は、卒業後、青山学院大学に進学しました。その後ベトナムのハノイ国家大学に留学し、水道設備大手の会社に入社。ちょうどアジア市場を開拓中だった同社で、ベトナム語が話せ、現地の人とコミュニケーションが取れる彼女はとても重宝されているようです。高校時代に培った基礎が活きていると言っていました。本校ならいろんな言語が選択できます。『世界教室2019』でその言語に触れていただき、興味を持つ言語に出会って欲しいと思います」(黒澤先生)

<取材を終えて>
高校生のうちから本格的に英語以外の言語が学べることに驚いた。今の時代、英語が話せて当たり前。そのうえで、別の言語を使いコミュニケーションが取れるというのは、強みでもあり、また、楽しいに違いない。世界はどんどん身近になっていくだろうということが強く実感できた。興味のある方は「世界教室2019」にぜひ参加していただきたい。

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